執筆者のノート:スティーブ・エデルソン博士
自閉症研究所(ARI)とDefeat Autism Now(DAN!):
—どのようなところで、何をしているか
私たちの研究所の電話が鳴ると、よく尋ねられる2つの質問があります。1つ目は「自閉症研究所(ARI)とは何ですか」というもの、また2つ目は「Defeat Autism Now?とは何ですか」というものです。
このような電話を時々受け、気づいたことですが、これらの質問に関する答えはそれほど簡単ではありません。あなたが自閉症の知識をあまり持たない自閉症の子供の保護者だったり、私たちの研究所と仕事に気づいたばかりの保護者や専門家であると仮定して、以下に自閉症研究所(ARI)とDefeat Autism Now!がどんなところで、自閉症の子供や成人を助ける為に何をしているかを簡単に説明してみます。
自閉症研究所(ARI)とはどんなところか
ARIのストーリーはリムランド博士の息子マークから始まります。彼は1956年に生まれ、2歳の時に自閉症と診断されました。マークが診断を受けた頃、医師たちは自閉症は感情のない「冷蔵庫マザー」によって発症すると信じており、母親が責められたものでした。リムランド博士はこの説が間違っており、おそろしくひどいものであるとすぐに気づきました。そしてその後何年か自閉症の研究に没頭し、その結果を1964年の著書「小児自閉症」Infatile Autismに集結させ、自閉症は生物学的な障害であると結論付け、自閉症の親が責められるという時代に終止符を打ちました。
リムランド博士は自閉症の研究を行い、応用行動療法(applied behavioral analysis)、(後に行動変容療法と呼ばれる)が、自閉症に大変優れた介入法であることを発見しました。彼は1967年にARIを設立し、当時まだほとんど知られていなかったこの療法を広め、また、効果的な生物医学的な治療法を見つけることに力を注ぎました。
こうしてスタートしたARIは、今や安全で科学的に証明された自閉症の根本原因を治療する方法の発見においてリードする世界的な情報センター、研究所に発展しました。現在も私たちの課題はつきる事がありません。たとえば、次のようなものがあります。
—効果的な治療法の研究の実施、発見、最新の治療法の奨励ー過去1年半の出資は百万ドル以上に達しています(下記のDefeat Autism Now!の記事をご覧ください)。現在、自閉症の子供達に効果的な最先端の治療法を発見することに焦点をあわせています。
—2つのウエブサイトautism.comとautism.org,を運営、維持すること。これらは自閉症に関する生物医学的、教育面においてウエブ上の最大の情報源です。ここの情報はほとんどすべてが無料であり、他の言語に翻訳されています。
—University of MarylandにあるChild Health and Human Developmentと体全体の組織バンクに関する共同プロジェクトを実施,自閉症の原因と影響を科学者が体系的に調査できるよう研究材料を提供しています。
—自閉症に有効な治療法、効果のない治療法、または有害な治療を見極めるため両親たちの治療結果を集めること。
—ウエブのニュースレター、3ヶ月ごとの研究レビューに関するニュースレターの発信。
—自閉症の情報がほどんど手に入らない地方での支援活動の実施。
—新しい治療法の発見、調査するための両親と専門家の強力なネットワークの作成、拡張。
—他の自閉症組織と正式に合意し、私たちの資源を共有し、サービスを最大限に活用すること。
—自閉症に関する情報の電話連絡センターを運営すること(1-866-366-3361 トールフリー)。このサービスは両親に無料で情報を提供、サポートするもの。
—視覚、聴覚障害がある人々に対する自閉症ネットワークの後方支援体制の提供。
—ミシシッピ西のすべての小児科医に対する自閉症情報ハンドブックの普及に対するに資金調達。http://www.HelpAutismNow.com/).
今年はARIの創立40周年にあたるので、以前よりさらに重要なプロジェクトに取り組んでいます。私たちは1ドルも無駄にしないよう最善の努力をしています。Charity NavigatorはARIを財政面での責任において最高の評価をつけています。
Defeat Autism Now!(DAN!) プロジェクトとは何か
ARIの拡大につれて、リムランド博士は自閉症の子供を助ける治療法を見極める調査を始めました。たとえば、ビタミンB6とマグネシムの大量投与がそのひとつの例です。しかし、なかなか治療法を発見できないことに博士はストレスを覚えました。1つの節目は1994にやってきました。シドニー・ベーカー医師とのミーティングでベーカー医師が自閉症の様々な症状、たとえば、生物医学上、免疫上、腸内問題といったものを発見することにいらだちを覚えていると述べたときです。両氏は共同して新しい生物医学的な治療法の発見に努力することになりました。
ベーカー氏は次のような解決法を提案しました。自閉症研究におけるすべての分野のリーダーたちが集まり、知識を分かち合い、新しいアイディアをぶつけ合い、生物医学的な治療、さらに治癒というレベルまで進歩させないかと。リムランド博士はただちにこのアイディアを承諾しました。ベーカー医師とジョン・パングボーン医師のもと、こうしてDefeat Autism Now! のプロジェクトは誕生したのです。
こうしてスタートしたDefeat Autism Now!は現在年に2度のシンクタンクに何百人という専門家が集い、自閉症における研究を加速し、画期的な成果をあげています。Defeat Autism Now!は年に2回の立ち見席の会議の主催し、国内または海外で小規模な会議を開催しています(大きな会議のビデオプレゼンテーションは私たちのウエブサイトで無料で見られます)。他のDefeat Autism Nowのプロジェクトには次のようなものがあります。
—Autism: Effective Biomedical Treatmentsの出版。(2007年再版)ベーカー、パングボーン医師 (Dr. Baker and Dr. Pangborn.)共著
—「多くの子供は自閉症からの回復が可能である」という言葉の普及。自閉症から回復、またはほぼ回復した子供の両親の何百人もが自閉症は回復不能、治療不可能という迷信を覆す事に現在力を貸してくれています。この夏、私は国々を旅し、そのような両親たちの子供の驚くべき回復についての文書を集めました。
—効果的な自閉症の治療法について書かれた本の出版。Recovering Autistic Children(リムランド医師と私の編集)、そして ジュディス・シニッツ、シドニー・ベーカー医師(Judith Chinitz and Dr. Sidney Baker)共著の特殊炭水化物ダイエットの本We Band of Mothersなどです。
—医師に対するトレーニングを行うこと(私たちはこのサービスを提供している唯一の団体です)。
リムランド博士は自閉症分野における最も大きな進歩は、専門家が効果のある、または無い治療法において真のエクスパートである自閉症児の親たちと共同したときに起こると信じていました。その結果、Defeat Autism Now!に所属する医師と研究者は、以下のような大変素晴らしいことを行っているのです。治療の調査を行った成果を報告したり成果がありそうな治療についてのアイディアを提供してくれる両親や他の健康面の専門家たちの話をじっくり聞きます。また、これらの治療法やアイディアの化学的な裏付けを調査し、臨床的な実験や分析調査をたびたび行い、その結果をシンクタンクのフォーラムで議論し、個々のアプローチの安全性、効果、適切さを徹底的に調べ、評価します。もし、治療法が画期的なものであれば、シンクタンクの集まりや通常の会議で正式にプレゼンテーションします。
この迅速で集中した研究の目的は、情報が必要な両親や専門家の手に速く届くことです。通常、Defeat Autism Now!に参加者たちは新しい治療が価値があり安全だと知ると1、2年の間にその治療法についての必要な情報を得ることができます。
どの介入法も特定の子供に有効だという保証はないので、Defeat Autism Now!は両親や医師にどのアプローチを使用すべきかを言うことはありません。代わりに、私たちは治療の選択に必要な情報を両親や医師に渡し、知識をつけてもらうことにしています。その結果、より多くの自閉症の子供達が大きな進歩を遂げ、また自閉症から回復しつつある子供もたくさんいます。
ARIの仕事は自閉症を治療する私たちの能力を最大限に高めることです。リムランド医師がいつも言っていたように「ARIは結果を出してくれるような研究に出資」しています。あなたがARIの仕事に参加し、医師、研究、そして寄贈者といった人々—自閉症の子供と家族の将来に投資する人々—のネットワークに加わってくれることを私たちは希望します。
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